⑧ 初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン
2026年5月14日
2026年5月14日
⑧ 初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | 初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン |
| 発行元 | 文部科学省 初等中等教育局 |
| 発行日 | 令和6年(2024年)12月26日 |
| バージョン | Ver. 2.0 |
| 対象者 | 教職員・教育委員会等の学校教育関係者 |
| 総ページ数 | 33ページ |
| リンクURL | https://www.mext.go.jp/content/20241226-mxt_shuukyo02-000030823_001.pdf |
詳細な内容要約
はじめに
生成AIが急速に社会普及する中、令和5年7月公表の暫定版(Ver.1.0)を改訂。令和6年7月に設置した「検討会議」での議論をもとに、技術進展や学校現場の実態を反映し読み手に寄り添った構成に改めた。本ガイドラインは参考資料であり、一律禁止・義務付けは行わない。
1. 生成AIについて
- ChatGPT登場(2022年11月)以降、文章・画像・音声・動画などマルチモーダルに急速進化
- 学校現場でも1人1台端末・検索エンジン・学習支援ソフトに組み込まれつつある
- ハルシネーション(誤出力)、バイアス・偏見の再生成、個人情報漏洩などのリスクも存在
- RAG(検索拡張生成)など技術的対策も進展中
2. 基本的な考え方
(1)人間中心の生成AI利活用
- 生成AIは人間と対立するものではなく、能力を補助・拡張する道具として捉える
- 最終判断は常に人間が行い、成果物への責任も人間が持つ
- 児童生徒の学びでは、資質・能力育成に資するかを吟味した上で活用すること
- 教師の専門性・人格的触れ合いはAI時代においてより重要になる
(2)情報活用能力の育成強化
- 「情報活用能力(情報モラルを含む)」は学習指導要領で学習の基盤となる資質・能力と位置付け
- 知識・技能/思考力・判断力・表現力/学びに向かう力の3つの柱で整理
- ファクトチェック能力の育成、フィルターバブル対策など情報モラル教育の充実が急務
3. 学校現場において押さえておくべきポイント
共通する5つの観点を提示:
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| ①安全性を考慮した適正利用 | 利用規約の確認・年齢制限・ライセンス確認 |
| ②情報セキュリティの確保 | 教育情報セキュリティポリシーの遵守 |
| ③個人情報・著作権の保護 | プロンプトへの個人情報入力禁止、著作権法第35条の確認 |
| ④公平性の確保 | バイアスを意識し、人間の判断を介在させる |
| ⑤透明性・説明責任 | 保護者・関係者への情報提供、利用目的の明示 |
3-1. 教職員が校務で利活用する場面
- 授業準備(テスト問題のたたき台・発問シミュレーション)、各種文書・お便りの下書き、議事録要約、時間割作成など多岐にわたる活用例を提示
- 出力はあくまで「たたき台」であり、最後は教職員自身がチェック・推敲して完成させることが前提
- 私用アカウント・私用端末の使用禁止、成績情報等の重要情報のプロンプト入力禁止
3-2. 児童生徒が学習活動で利活用する場面
✅ 利活用が考えられる例
- 情報モラル教育として生成AIの誤りを教材にする
- 英会話相手・英作文の表現改善への活用
- グループ議論の不足視点の補完
- プログラミング授業でのコード生成支援
- 外国人児童生徒の日本語学習支援
❌ 不適切と考えられる例
- 情報活用能力が未育成の段階での自由使用
- コンクール・レポートへの生成物のそのまま提出
- 詩・俳句・美術など感性・独創性を評価する場面での安易な使用
- 定期考査・小テストでの使用
- 教師の代わりに生成AIのみへの相談
小学校段階では、教師主導での体験学習を通じた段階的な導入を推奨。
3-3. 教育委員会等が押さえておくべきポイント
- 一律禁止・義務化は避け、各校の実態に応じた柔軟な制度設計が重要
- 教育情報セキュリティポリシーの策定・見直し
- 研修機会の提供、先行事例・教材の共有
- サービス提供者の事業変更リスク・保護者の経済的負担への配慮
参考資料編の主な内容
- 教職員・児童生徒向けチェックリスト
- 生成AIパイロット校の先行取組事例(大阪・宮城・茨城・京都などの学校)
- 学校現場の代表的リスク一覧(人格誤認・資質育成への悪影響・バイアス・個人情報・著作権・外部サービスリスク)
- 文部科学省・総務省・文化庁等の研修教材・参考資料リスト
- 米国・英国・UNESCO・OECDなど国外関連資料リスト
⑧ 初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(Ver. 2.0)【概要】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | 初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(Ver. 2.0)【概要】 |
| 発行元 | 文部科学省 |
| 発行日 | 2024年(参考資料内の「2024年度リーディングDXスクール」の記載より推定) |
| バージョン | Ver. 2.0 |
| 対象者 | 教職員・教育委員会等の学校教育関係者 |
| 総ページ数 | 3ページ |
| リンクURL | https://www.mext.go.jp/content/20241226-mxt_shuukyo02-000030823_003.pdf |
📝 内容の詳細な要約
1. 生成AIについて(第1ページ)
生成AIは文章・動画像・音声など多様な情報を扱えるまでに急速に普及しており、学校現場でも標準ブラウザや学習支援ソフトへの組み込みが進んでいる。一方で、ハルシネーション(誤出力)、学習・出力過程の不透明性、データに潜むバイアスや差別の再生成といったリスクも併存しており、リスク軽減技術の進展も続いているとされる。
2. 基本的な考え方(第1ページ)
①学校現場における人間中心の利活用
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 人間中心の原則 | 生成AIは能力を補助・拡張する道具。出力は「参考の一つ」であり、最終判断・責任は人間が持つ |
| 児童生徒の学びと生成AI | 学習指導要領の資質・能力育成に寄与するか吟味した上で活用。生成AI活用自体を目的としない |
| 教師の役割 | 指導計画・学習環境設定・見取りと支援の役割がより重要に。一定のAIリテラシー習得が必要 |
②生成AIの存在を踏まえた情報活用能力の育成強化
- 学習指導要領で「情報活用能力」を学習基盤の資質・能力として位置付け
- 教科横断的な視点での情報活用能力育成が各学校に期待される
- 発達段階を踏まえた情報モラルを含む情報活用能力の充実が必要
3. 学校現場において押さえておくべきポイント(第2ページ)
教職員の校務での活用
- 授業準備・確認テスト問題のたたき台作成、各種通知文・お便りの作成、保護者対応の日程調整など校務効率化に有用
- 注意点:最新利用規約の遵守、成績情報等の重要データを原則入力しない、個人情報保護・著作権への配慮、出力内容の採否は必ず教職員が判断
児童生徒の学習活動での活用
- 情報モラル教育の教材として、英会話練習相手、グループ議論の深化、プログラミング授業での活用など多様な場面を想定
- 「生成AI自体を学ぶ」「使い方を学ぶ」「各教科で積極的に使う」3場面を往還しながら理解を深める
- 注意点:年齢制限・利用規約の遵守、個人情報の非入力指導、著作権への配慮、出力の偏り確認、保護者への情報提供
教育委員会が押さえるべきポイント
- 一律禁止・義務付けなど硬直的な運用は避け、各校実態に応じた柔軟な対応を主導
- 先行事例・教材の周知、効果的な研修の実施環境整備が必要
- 教育情報セキュリティポリシーの策定・見直し、著作権侵害リスクを低減するモデル・サービスの選択も検討
4. 参考資料編(第3ページ)
利活用チェックリスト(教職員の校務・児童生徒の学習活動の両視点)
- 教育委員会方針への準拠確認
- 最新利用規約の確認・遵守
- ハルシネーション・バイアスへの理解と出力内容の自律的判断
- 個人情報・成績情報の非入力
- 著作権侵害につながる使い方の禁止
- 生成物をそのまま自己の成果物とすることへの指導
- 保護者への周知・理解取得
付属情報
- 生成AIパイロット校の先行取組事例(QRコードで参照可)
- 文部科学省等による研修アーカイブ・利用可能コンテンツ一覧(QRコードで参照可)
AIガイドライン 18本 構造化インデックス
【一覧】日本政府 AIガイドライン 18本【INDEX】